lible,inc

lible,inc

Salesforce導入で加速する業務改革:PeopleX社が実現したスケーラブルな体制構築の舞台裏

「社員を成功させることで、企業を成長に導く」をミッションに掲げる株式会社PeopleX
エンプロイーサクセスを実践するための日本初のプラットフォームである「PeopleWork」、24時間面接可能なAI面接官サービス「People XRecruit」などのHRサービスを多く展開しています。
2024年に設立し、すでに大手企業、地方自治体やベンチャー企業など幅広い企業でサービス導入がされているなど注目の企業です。

株式会社リブルでは「Salesforce初期導入」のご支援をさせていただきました。
今回はCFO開田様に、当初の課題や今後の展望などを詳しく伺いました。

課題:

  • 初期構築では何が必要かを見極めながら進める必要
  • 新プロダクトのリリースなど業務スピードの変化が非常に速いため、変革スピードを損なわないプロセスの最適化が必要
  • 単なる目の前の要件対応ではなく、業務理解に基づいた提案・改修が必要

効果:

  • 少数精鋭での効率的なチーム運営の実現
  • システム導入における段階的なアプローチの実現
  • 業務プロセスの標準化と効率化の実現
  • 将来を見据えた柔軟なシステム基盤の確立

お客様紹介

株式会社PeopleX 取締役 CFO
開田 康志(かいた やすし)

慶應義塾大学経済学部を卒業後、住友商事株式会社に入社。情報通信事業領域において、事業開発、M&A、経営企画管理業務に従事。​その後、米国スタンフォード大学留学、ミャンマー子会社でのコーポレート部門責任者を経験。​帰国後は株式会社ユーザベースに入社し、SPEEDA事業のコーポレート業務、グループ子会社ミーミルのコーポレート担当執行役員、ユーザベース SaaS事業のFP&A担当執行役員を歴任。​2024年9月より株式会社PeopleXに入社し、現在は取締役CFOとして、ファイナンスや経営企画を中心に経営基盤の強化を担っている。

株式会社リブル 代表取締役
上田 真理子(うえだ まりこ)

東証一部上場 パーソルHDグループのパーソルプロセスアンドテクノロジーにて大企業向けのSalesforce導入・開発・保守運用に従事。とあるプロジェクトで何千万というコストをかけてSalesforceを導入したが、現場では一切使われなかった経験があり、より現場の業務改善に携わりたいという想いで独立。現在はBtoB SaaSを始めとしてBtoB系スタートアップ・中小企業を中心にご支援を行っている。

「社員の1人のような距離感」で主体的にSalerforce構築プロジェクトを進めるリブル

上田:よろしくお願いします。改めてですが、御社の事業についてお教えいただけますでしょうか。

開田:当社は「社員を成功させることで、企業を成長に導く」という理念のもと、エンプロイーサクセス(Employee Success)を実現するための総合的なHRソリューションとして「PeopleWork」「PeopleXRecruit」「HR Operator」「PeopleAgent」「PeopleConsulting」等のサービスを提供しております。

上田:Salesforce周りにおける貴社のプロジェクト体制についてお教えいただけますか?

開田:社内の体制としては私とアプリエンジニアの2名でやってます。コーポレート周りの業務設計を主に私が担当し、システム周り全般をアプリエンジニアの方で担当しています。

上田:少数精鋭体制ですね。そんな体制の中で当社もプロジェクトに参画させていただきましたが、当社での支援の進め方やコミュニケーションなどは実際にいかがでしたか?率直に伺えますと嬉しいです。

開田:リブルの上田さんは本当に「社員の1人」のような距離感ですね。外部の人という感じではなく、主体性をもって積極的に進めてくれるのは助かってます。
これまでも外部のパートナーさんはいましたが、業務に特化したいわゆる「専門職」というか。私からも相談などで直接連絡することはないので社員とは違った距離感があるのですが、上田さんはそんなことはなかったですね。

上田:ありがとうございます。そうおっしゃっていただけると大変嬉しいです。

Salesforce導入当初の課題について

上田:Salesforce初期導入の課題などはありましたか?

開田:システム導入時は完全にゼロからのスタートでした。初期構築にあたってはメンバーの意見を100%吸い上げると失敗するケースもあるので、メンバーの意見は半分聞きつつ、私や上田さんもシステム初期構築を経験したことがあるチーム体制で「なにが必要か」を考えながら進めることができたかなと思っています。

上田:そうですね。こちらとしても「業務理解」という点をものすごく気をつけていましたので、嬉しい限りです。

「豊富な業務知識」と「お客様にコミット」するリブルの支援

上田:当社を採択いただいた理由については、どんな点でしたか?一番最初に貴社の前任者からお声がけいただいた際には「人材系企業における業務知識があること」が要件としてあったかなと思ってますが、他にももしありましたら。

開田:前職ユーザベース社でもお付き合いさせていただいていたことと、他の同僚からの評判が良かったのも大きいです。「上田さんのような人を採用市場で捕まえるとしたらどれだけコストかかる・難しいと思いますか?」と言われましたからね。
(※ユーザベース様の記事はこちら

実際に、システム周りの担当者を募集しているものの、上田さんのような人はなかなかいないのと、ビジネスのスピードも早いのでスピードを損なわずにできるのが外部に委託する強みですね。
あと、ガッツリとコミットしてくれる人は少ないと思います。

上田:そうですね、クライアントの業務理解とレスポンスの速さは心掛けていますね。言われたことだけでのできる・できないの判断ではなく、業務を理解した上での「こういうのも必要ですよね?」といった提案もおこなうように心掛けています。

導入後の運用における課題

上田:SalesCloudを標準機能ベースで初期構築していましたが、自社プロダクト追加、業務プロセスへの対応としてZuoraの導入も始まりましたね。ものすごいスピードですよね。御社ではいまどれくらいのプロダクトが動いているんですか?

開田:どのくらいですかね…細かく分けると10個以上ですかね。

上田:プロダクトの数が増えると運用が大変ですよね。Zuoraの導入前はプロダクトのライセンス数をSalesforceとスプレッドシート、PeopleWorkのバックヤードシステムと三重で管理していましたよね。

開田:そうですね、Salerforce導入した後の課題も結構あります。Salesforceと経理などのバックオフィスとの情報連携がスムーズにいかず、Salesforceとスプレッドシートで二重に管理していました。
また、ライセンス数などを管理する基幹システムとの連携にも問題があり、手動でデータ入力をおこなうなどの手間が発生していました。

スケーラビリティとセキュリティ面を重視してZuora導入

上田:なるほど。請求、会計などと連携するためにZuoraを導入しましたね。改めて、Zuoraを選定された理由についてお教えいただけますでしょうか?また、先ほどおっしゃってた課題は解消されましたでしょうか。

開田:現在はZuoraを導入し、SalesforceとZuora、PeopleWorkのバックヤードシステムの3システムをAPI連携したのでスムーズに連携ができるようになりました。
Zuoraを含めいくつかの製品が候補にあがりましたが「我々のビジネスのスケーラビリティ」と「セキュリティ面」を重視しました。コストは比較的高額でしたが、品質と信頼性を優先して選定しました。

上田:当社としてもZuoraの導入は初めてでしたので、Zuoraに詳しい外部メンバーやZuoraのコンサルタントやZuoraに詳しい外部メンバーにもチーム参画してもらうという初の試みができたので大変貴重な経験でした。基本的には「このプロダクトは対応できません」ということが無いよう、柔軟性を心がけてますね。

開田:そうですね、上田さんが間に入って進めてくれるので大変やりやすかったです。

目の前の改修だけではなく、業務をしっかり理解した上で今後を見据えた最適な支援を行うリブル

上田:プロジェクトを通じて大変だった点はありますか?

開田:つい先日も販売代理店でのプロセス変更などがあったり、ビジネスやプロセスが変わるスピードが早いので、それをシステムにどう反映させていくかですかね。

上田:そうですね。ビジネスのスピードが早い分、システム面でも変更が必要なときに、Zuoraだけでできるのか、Salerforceだけでできるのか、両方が対応必要なのか、なども考慮が必要だと感じました。
目の前の改修だけではなく、業務をしっかり理解した上で今後を見据えた最適な改修・提案を心掛けています。

開田:その点でも冒頭にも述べたように「社員の1人」のような距離感で依頼ができるので大変良いですね。「別の会社の人」という考えではなく、業務フローなどをちゃんと考えてくれた上で、最適なメンバーとコミュニケーションを取ってくれています。他の業務委託だと、それぞれのコミュニケーションの間に私が介入しなければならないですが、自律的に進めてもらえて、その分専念すべきところに専念する時間ができたり、大変助かっています。

AIのさらなる活用など、今後への期待

上田:最後に、今後の展望などあればお聞かせいただけますでしょうか。

開田:1つは、さまざまなプロダクトや課金体系に耐えうるように、さらなる業務効率化を目指しています。
もう1つは、当社はAIを活用したプロダクトを提供するテックカンパニーなので、自社自身もこのバックオフィス領域でもっとAIを活用し、実践していきたいですね。
新たに組織も増えるので、組織別に採算などもみれるようにさらにSalesforce改修も進めたいです。

上田:ありがとうございます。改めて色々とお話しを伺えてよかったです。本日はお忙しいところありがとうございました。