「人の数だけ、キャリアをつくる。」をミッションに掲げる株式会社ワンキャリア。個人・企業が仕事選びに関する様々なデータを利用できるプラットフォームとして、就活サイト「ONE CAREER」、転職サイト「ONE CAREER PLUS」、採用活動のDX推進を支援する「ONE CAREER CLOUD」の3つのサービスを展開しています。
直近では、ChatGPT APIを活用したES作成サービス「ESの達人」を開発・提供し、ベータ版の使用者は公開後1カ月で1万人を超えるなど、就活界隈においてその存在感を増しています。
株式会社リブルでは「Salesforceの伴走型運用支援」でのご支援を行っております。
急成長を続ける企業のSalesforceではどのような課題があるのか、そしてどのようにメンテナンスがされているのかなどについて伺いました。
メンバー紹介
小松 華奈様
株式会社ワンキャリア コンサルティングセールス事業部 事業戦略室
こまつ・かな/2015年、ITメガベンチャーに入社。その後経営コンサルティングファームを経て、2019年、株式会社ワンキャリアにジョイン。以来、自社の新卒採用、SalesforceやTabelauを活用した営業推進、及び事業計画の策定等に関わる。
吉永 里美様
株式会社ワンキャリア コンサルティングセールス事業部 営業事務兼Bマーケティングチーム
よしなが・さとみ/2017年に大学を卒業後、新卒でコンピュータネットワークの製品販売、設計構築を行う企業で営業、営業事務、企画、教育業務などに携わる。その後大手SaaS企業にてインサイドセールスを経験し、2022年にワンキャリアへジョイン。現在はコンサルティングセールス事業部で営業事務としてのサポート、および業務フロー設計とイベントマーケティング領域を中心に顧客接点の拡大を担っている。
上田 真理子
株式会社リブル/代表取締役
東証一部上場 パーソルHDグループのパーソルプロセスアンドテクノロジーにて大企業向けのSalesforce導入・開発・保守運用に従事。とあるプロジェクトで何千万というコストをかけてSalesforceを導入したが、現場では一切使われなかった経験があり、より現場の業務改善に携わりたいという想いで独立。現在はBtoB SaaSを始めとしてBtoB系スタートアップ・中小企業を中心にご支援を行っている。
上田:まずは、御社の事業内容についてお教えいただけますでしょうか。
小松:弊社は人材系サービス企業の中でも「就職・転職」の領域において、「新卒採用」向けと「中途採用」向けにメディア運営や人材紹介事業などを行っています。
新卒生を求める企業に対して、求人メディア掲載や動画イベントの企画運営などを行うことでの学生とのマッチングの提供、DM、記事広告、人材紹介などを中心に提供しています。
学生に対しては、エントリーシートの支援、合格体験記、選考体験記などをその企業で働くOB(先輩)社員から取得、公開するなどのメディア運営をしています。
上田:様々なサービスを展開されていますが、最も売上を占めるサービスは?
小松:やはり、創業時から続く新卒向けメディアですね。
上田:ありがとうございます。今回、弊社にてSalesforceのご支援をさせていただいておりますが、元々はどんな理由や目的でSalesforceを導入されたのかを教えていただけますでしょうか。
小松:弊社がSalesforceを導入したのは、私の入社する前の2017年のことでした。Salesforceを導入する前は、他社のサービスを使用していました。営業人数も5名程度のまだ小規模の会社だったのですが、その時から管理がしづらいという課題があったと当時の担当者から聞いています。
その時点で管理がしづらいことと、今後さらにお客様が増え、商品が増えることを考えると、将来の管理に耐えうるシステムではないと判断しSalesforce導入に踏み切ったそうです。
上田:その当時のSalesforceへの期待値としては、部門間の情報共有や管理のしやすさ、といったところでしょうか。
小松:商談情報の詳細や失注理由、メール内容の履歴、受注エビデンスを残せるほか、ちゃんと納品できているかの確認やメール・架電履歴等を残せる機能もSalesforceに期待していたものでした。
上田:ありがとうございます。今回、Salesforceの改修を弊社にご依頼いただくに至った背景について教えていただけますでしょうか。
小松:Salesforceの改修に踏み切ったのは、私が経営企画室から営業部に異動してきた頃です。異動後は、数値管理や計画策定支援を任されました。
営業部に色々とヒアリングしていく中で、欲しいデータが管理されていなかったことがあって愕然としました(笑)
Salesforceの特徴の1つは、コードを書かなくても管理項目を増やせる部分だと思っていますが、当時の弊社ではSalesforceをきちんと運用しきれていないと感じました。
項目1つ増やすにしても、経営的に、マネジメント的に、顧客管理的に・・・などの様々な場面を想定して「なのでこの項目が必要」という視点が、当時私が異動してきたタイミングでは足りていなかったと思います。
そこから、当時の他のメンバーとともに、Salesforceを経営・管理・計画のそれぞれの視点でも耐えうるシステムにしていこう、という話になりました。
しかし、いざとなると自分だけでは設定面でどうしたらいいか分からない部分が出てきたので、リブルさんに問い合わせたというのが始まりでしたね。
上田:そうだったのですね。どんな点が決め手だったのでしょうか。
小松:柔軟に対応してくれそう、料金体系が明瞭でわかりやすい、というのが最初の印象でしたね。
上田:ありがとうございます。一方で、Salesforceの改修で大変だった箇所があれば教えていただけますでしょうか。
吉永:重複管理ですね。取引先の管理の部分で、メディア側の企業ページとの突合や、外から流入するリード情報で重複が発生してしまうことがあるので、「何の値を一意にして正しい値にするか」という対応を現在リブルさんと一緒に対応中です。
上田:そうですよね。当初は、弊社が開発したAppExchangeの「法人情報App」を入れて対応を試みましたが、それだけだと足りない情報があったのでFORCASの導入や、いまはSansanの活用など試行錯誤していますね。
吉永:はい。今後の運用も踏まえてどうしていくのか、を現在進行形で詰めていく作業を進めています。半年ないし一年以内には解決したい課題です。
上田:なるほどですね。逆に、弊社に依頼して良かったと思う点があれば教えていただけますでしょうか。
小松:数えきれないですね(笑)
日々ちょっとした質問にでも答えていただけるのは、とてもありがたいです。
他のベンダーさんからは「まとめて依頼してほしい」と言われるであろうことも、リブルさんはきめ細やかに要望に対応してくださるんです。
社内の人みたいに「ちょっとでも困ったら相談しよう!」が気兼ねなく自然にできるのが嬉しいです。
上田:ありがとうございます。お客様の業務スピードを損ねないように極力、レスポンスは早くすること心がけています。
小松:リブルさんからSlackで「確認します」のスタンプがつくだけでもいつも安心します(笑)
他にも良かった点はたくさんあるのですが、以前に一緒にやっていただいた代理店商談の設定の際は、管理がややこしかったので本当に助かりました。
費用が発生するタイミングと、売上が発生するタイミングが異なる2種類の契約形態があるなど、管理が複雑なので設定もどうしたらよいか困っていました。
おかげさまで、今は運用が回るようになったのでよかったです。
上田:そうおっしゃっていただけて嬉しい限りです。代理店契約は特殊な業務プロセスがあり、標準では賄いきれない箇所は一部Apexを書いたりしていますが、ビジネス業務理解を細かくヒアリングして進行させていただきました。
小松:ありがとうございます。
上田:こちらこそ、お役に立てて良かったです。今後Salesforceで「もっとこうしたい」という展望などあればお教えいただけますでしょうか。
小松:全社として、利益の管理・分析をさらに強化していく動きが強まっています。
商品別で利益が出る仕組みになっているのか、仕組みになっていないのであれば、商品や原価などを継続的に見直す、という動きがあります。
そのために、Salesforceでの原価管理を可能にしようと、現在運用を始めようとしているところです。営業活動において発生する売上原価、広告費、間接費などをSalesforce上で管理することで、月毎の商品の売上、コスト、利益が増減した場合にその原因の分析ができる状態を目指しています。
スプレッドシートとSalesforceの掛け合わせでは難しい部分が出てくると思うので、Salesforce上で完結できるようにしたいです。
また、売上を伸ばすための代理店管理やパートナー管理の仕組み強化、中途求職者への接触管理(頻度・手法など)、行動管理KPIをより管理するための仕組みの整備についても社内で話が浮上しています。
上田:最後に、弊社に対するご要望などあればお教えいただけますでしょうか。
吉永:我々だけではSalesforceの知識に限界があるので、弊社のビジネスを理解した上で、Salesforceの実装についてご提案いただけるのはありがたいです。
今後も引き続き、Salesforceでのベストな実装方法を提案していただけると嬉しいです。
上田:ありがとうございます。
今回改めて色々とお話しを伺えてよかったです。本日はお忙しいところありがとうございました。